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最高裁判所第三小法廷 平成3年(行ト)26号 決定 1991年11月07日

抗告人

奥淳三

主文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理由

民事事件について最高裁判所に特に抗告することが許されるのは、民訴法四一九条ノ二所定の場合に限られるところ、本件抗告がその対象としている原審のした弁論終結の決定は、訴訟指揮の裁判に属するものであって、これに不服のある者は終局判決に対する上訴においてその当否を争うことができるのであるから、原決定は同条一項にいう「不服ヲ申立ツルコトヲ得サル決定」に当たらないものと解するのが相当である(最高裁昭和四八年(ク)第一五号同年二月一五日第一小法廷決定・裁判集民事一〇八号一九三頁参照)。したがって、本件抗告を不適法として却下し、抗告費用は抗告人に負担させることとし、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官坂上壽夫 裁判官貞家克己 裁判官園部逸夫 裁判官佐藤庄市郎 裁判官可部恒雄)

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